投資の世界には数え切れないほどの投資本が存在し、初心者から上級者まで幅広い層に向けた書籍があります。今回は、現役プロの私が今まで読んできた中で、本当に役に立った最強投資本BEST3を紹介します。
本当に役に立つ投資本その1『マーケットのテクニカル分析 ――トレード手法と売買指標の完全総合ガイド』
完全総合ガイドと銘打っているだけあって、テクニカル指標のすべてをカバーしています。著者ジョン・J・マーフィーは、テクニカル分析の権威として世界的に知られています。
ただ、情報が網羅しすぎていて、自分にとってどれが必要な情報かの取捨選択が非常に大変。翻訳本なだけあって、文章も難しく初心者には簡単に読み進められないのが難点。
筆者の使い方としては、ある特定のテクニカル分析についてベーシックな情報を得たいときに、広辞苑的な使い方をしています。たとえばエリオット波動について、インターネットで調べると様々な使い方がでてきますが、なにがベーシックで何がオリジナルなのかわかりません。そういったときにこの完全総合ガイドを使います。
初心者がまずはじめにこれを手にして、テクニカルの勉強をすると心が折れてしまうので、ある程度知識がある人が、広辞苑的に置いておくのがいいでしょう。
本当に役に立つ投資本その2『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』
金利の動きが投資判断に与える影響を詳しく解説した一冊です。中央銀行の金融政策が相場にどのような影響を与えるかが実例を交えて説明されています。
金利の動きが株式市場や債券市場、為替市場に与える影響も解説されているため、より的確な投資判断を下す助けとなります。
筆者はこの本のおかげで、ファンダメンタルズ、特に金利の動きが相場に与える影響を包括的に理解できました。金利が炭鉱のカナリアと呼ばれる所以が、リーマンショックを例に説明されています。また、近年改訂版が出版され、コロナショックも同様に、金利を読み解くことによって事前に察知できたという内容が増強されています。
まずは、この本を読み金利動向がいかに重要なファクターかを理解しましょう。
本当に役に立つ投資本その3『金融・経済のしくみがおもしろいようにわかる15の連想ゲーム』
この本では、連想ゲームを通じて金融・経済の基本的な概念や用語を楽しく学ぶことができます。
例えば、インフレとデフレの違いや、金融政策の種類などを連想ゲーム形式で説明しているため、読者は無理なく知識を吸収できます。また、この本は金融・経済に関する難解な用語や概念を分かりやすく解説しているため、初心者でも理解しやすいです。
特に、貨幣の価値や株式市場、中央銀行の役割など、投資において基本となる知識が網羅されているので、ファンダメンタルズに触れたことが無い人にとてもオススメです。
こちらの本では、どのようなイベントがどの相場に対して、どのような影響を与えるか、そしてその理由をとてもわかりやすく書かれています。
『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』と本書を読了すれば、ファンダメンタルズをより包括的に理解できるようになるでしょう。
以上、私のおすすめ投資本BEST3でした。それぞれ異なる視点から投資の知識やスキルを習得することができます。どの本も具体的で実践的な情報が詰まっており、初心者はもちろん、経験豊富な投資家もこれらの本から新たな発見や気づきを得ることができるでしょう