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米国雇用統計とは
雇用統計とは、アメリカ労働省が発表する雇用に関するデータです。いくつかのデータがありますが、中でも着目されるデータは以下の3つです。
- 非農業部門雇用者数
- 失業率
- 平均時給
FOMCと並び、トレーダーの中では2大イベントと評されるほど超重要な経済指標となっています。
- 非農業部門雇用者数(NFP)…農業をしていない人の雇用者数。サラリーマン。農業は商品ごとに収穫・出荷時期が違うため、季節で増減のブレがあるため除外されている。
注目される理由
雇用統計は上記のように、アメリカの雇用者数を表すデータとなっており、雇用者・失業率・時給の増減が直接アメリカ経済に影響を与えます。
アメリカ経済は7割が個人の消費者が支えています。消費行動を行うには仕事に就き、給料をその分得なければならないので、雇用者数が多く、失業率が低く、時給が高い状態は=経済が良い状態と判断されます。
アメリカ経済は世界経済に絶大な影響を及ぼすため、世界中の市場参加者から注目されており、為替市場、株式市場すべての市場に影響を及ぼします。
FOMCに影響を与える
雇用状況がアメリカ経済に直接的な影響を与えるので、FRBの政策金利の決定にも大きく関わってきます。
現在、FRBはインフレを抑えるため、未曾有の政策金利の引き上げを行っています。雇用統計の結果が改善すると個人の所得が上がり消費活動が増えます、消費活動が増えると、物価が上昇しインフレ率が上昇します。インフレ率が上昇するとFRBが政策金利の引き上げを行います。政策金利が引き上げられるとドル高に振れやすくなります。
金利と通貨の関係については、投資をする上で非常に重要ですので以下の記事から再確認をしておきましょう。
まとめ
- 雇用統計はアメリカの雇用に関するデータを示したもの
- 他の経済指標とくらべて、景気を直接表すので重要度・注目度が非常に高い
- 現在ではFRBがインフレ抑制の政策